nanashiの一人語り

とりあえず適当に。

進撃の巨人4巻 最後にジャンが全部持っていった巻

 


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進撃の巨人4巻 作者 諫山創

 

第14話 原始的欲求

第15話 個々

第16話 必要

第17話 武力幻想

第18話  今、何をすべきか

 

 

賢い子アルミンの巧みな誘導尋問により覚醒したエレン。その姿を見た駐屯兵団の人たちがそれを見て腹をくくり、エレンから巨人の注意を逸らそうとするんだけど…あ~、もう…ここからツラいのなんのって。
みんながエレンのため、人類のために巨人に自ら接近して注意をひき、捕まった人から食べられていく…恐怖の顔で…。

 

この恐怖の表情がたまらんのよ。他にもたくさんの人が同じように巨人に立ち向かって食べられて死ぬ。自分もその中の1人で、自分の死だけがすごく可哀想に思われるわけではない。壁の中を救った英雄として自分が大きく扱われるわけではなく、自分の死が壁の穴を塞ぐ直接的な手助けになるかも分からず、そもそも自分が食べられることが必ずしも役に立つことが確定している訳でもなく。そんな状態でも今から巨人の興味を引くために近づかなくてはならない。悲しい、悲しすぎるよ。 

エレン(オレ達は皆 生まれた時から自由だ それを拒むものがどれだけ強くても
関係ない 炎の水でも氷の大地でも 何でもいい それを見たものはこの世界で一番の自由を手に入れたもの 戦え!!そのためなら命なんか惜しくない どれだけ世界が恐ろしくても関係ない どれだけ世界が残酷でも関係ない 戦え!!戦え!!)

 
ここめちゃくちゃ良かった。絶望的な状況なのにもかかわらず、読んでいくと右肩上がりに感情が高ぶっていく(´;ω;`)ウゥゥ

巨人に開けられた穴を岩で無事塞げたときはそれはそれは感無量だった。

 

この14話は神回だったな。展開は悲しい。とてつもなく悲惨な状況だし、人間側ができたのは破られた扉の穴を岩でふさいだことくらいなんだけど、 もうとにかく熱い!!
先生の迫力ある絵がさらに話を盛り上げたな~。

 

リヴァイの登場シーンで2体の巨人を一瞬で倒して強さを表現したところもすごく良かった。

あの2体の巨人はリヴァイをとにかくカッコつけさせるためのかませ犬ですな^^
巨人を瞬殺したうえにまだまだ戦ってくれそうと思わせるリヴァイをボロボロの新米3人が見上げるこの構図…。さらにカッコよくみせようとする意図が見えるぞ!(笑)なにせ読者も悲しい展開が続いてこのあたりでちょっと疲れてると思うから、そこへ来てこのリヴァイだからそりゃもう好きになるよ(笑)

 

 

場面は変わってエレンの木剣での練習時のぼやきに対してのライナーのお言葉。 

 

ライナー「それだと無責任だと思うぞ。兵士はいくら不利な状況でも逃げてはいけない時がある。守る対象が脅威にさらされたときその間に入って盾にならなければならない。相手が何であろうともだ。俺たち兵士は大砲でも格闘術でも使いこなして力をつけなきゃすならん…。それが力を持つ兵士の責任だと思うぞ俺は…。」

 

ラ、ラ、ライナーーーーーー

(ノД`)・゜・。!!!!!

なんてかっこいいんだー!!!!子供じゃないでしょ絶対。責任感がめちゃくちゃ強い。

この言葉で自身の幼さを自覚するエレン。

”力を持つ責任”かぁ…。

 

 

戦いが終わった街の中にはバラバラになった人間が固まった大きな塊があちらこちらに。これは巨人が吐いたものらしく、消化器官がないだろうから人を食べてお腹いっぱいになったら吐くのだそう…。うぇええ…。じゃあ何で食べるんだよ…。

 

 

その夜、たくさんの遺体を燃やす作業。

 ジャンが自分の気持ちと向き合うシーン。

 

ジャンはエレンが言っていた巨人と戦うことの大切さを理解していたものの、エレンみたいに強くなれない…。ってな時にこの戦いで命を落とした仲間のマルコとの会話を思い出す。

 

マルコ「怒らずに聞いてほしいんだけど…ジャンは…強い人ではないから弱い人の気持ちがよくわかる。」

ジャン「…何だそりゃ」

マルコ「それでいて現状を正しく認識できることに長けているから 今何をするべきか明確に分かるだろ?まあ…僕もそうだし大半の人間は弱いと言えるけどさ…それと同じ目線から放たれた指示ならどんなに困難であっても切実に届くと思うんだ」

 

マルコー!惜しい奴を亡くした。

でも先生の愛情たっぷりな殺され方されてたね。

 

ジャン「今…何を…するべきか…」


エレンの言うことは分かってはいたものの、その気持ちに蓋をして憲兵団に行くつもりだった…けれど それではマルコに合わせる顔がない。今、何をするべきか分かっている自分に嘘をついてしまったらマルコにがっかりされてしまう…。

 

ジャンのように今、自分が何をするべきなのか分かっていてもそれを実際に行動に起こすのって難しいよなぁ(+_+)だからみんな自分の気持ちと行動にズレが生じて無意識のところでストレスが溜まっていく。案外自分の気持ちって正しい事に気付いてるのにね。  

 

ジャン「オレは決めたぞ オレは………オレは…調査兵団になる。」

 

仲間に震えながらも自分の決意を明かすシーン。ジャンの株が上がってしょうがない。

そしてマルコの命が引き継がれた瞬間でもあると思う。
背景には遺体を燃やしている火があってその明かりに照らされたみんなは影になり暗くなっている。
ジャンは皆に調査兵団になると宣言したものの、背筋は曲がり、震える自分の手を握り弱腰なのが伝わってきます。

とにかく、泣ける( ノД`)シクシク…

 

 

4巻終わり。

いやぁ~今回も泣きまくった…(ノД`)・゜・。。

悲しくなった気持ちを一旦落ち着かせるような過去編の15~17話。

ツラい気持ちになってたんで、この期間があって良かった。

 

ここまでイイとこがあまりなかったジャンだけど、この巻でファンは大きく増えたのでは。私はジャンにイラっとしたらこの話を思い出すことにする笑

 

ちなみにこの巻でエレンのあだ名は”死に急ぎ野郎”に決定です。

 

5巻に続く。